We wish you a Merry Christmas.






十二月二十四日。
夕食の後、すっかり外が暗くなり切った時刻。
十二人の姉妹が住む屋敷にて。



「それじゃあ皆、プレゼント交換の時間ですよ」
可憐が全員に聞こえるように云った。
千影と四葉以外、全員が其方を向く。
其の時、可憐の横で長方形の箱を抱えた花穂は衛と目が合い、はにかんだ。
其れに衛も微笑み返す。
「誰から引きますか?」
「じゃあ、ボクから引くね。良い?」
可憐の問いに衛は挙手し、周囲を見渡す。
そして、たまたま目が合った千影が頷くと、衛も頷いた。
「じゃあね、じゃあね、次はヒナが引くね」
「次、私ね」
雛子と鈴凛が衛の後ろに並ぶ。
「私は最後に残ったので良いわよ」
咲耶はそう云うと、一旦部屋から出ていった。
「はいどうぞ、衛ちゃん」
花穂は衛に箱を差し出す。
「ありがとう」
お礼を云いながら、衛はクジを引く。
そして、引いたくじを誰にも見られないように、箱から出すとポケットに隠した。
其れでも花穂には丸見えなのだが、見えなかった振りをした。
そんな様子を見ながら鈴凛は、見ても見なくてもクジなんだから変わらないでしょうに、と呆れていた。
「ヒナの番〜♪」
雛子、鈴凛が引き終えると、可憐と花穂が皆のところを回って、全員に引いて貰い始めた。



「後は・・・咲耶ちゃんだね」
十一人が引き終えた時、鈴凛がそう云うと、丁度咲耶が戻ってきた。
大きな白い袋を背負いながら。
「重いわよ、此れ」
「何其れ・・・」
鈴凛が苦笑しながら問う。
「皆が用意したプレゼント。パーティーの前に回収したでしょ?」
「ああ、そう云えばそうでしたね」
鞠絵を中心に、皆が納得している中、一人だけ不思議そうな顔をしている人が居た。
「え・・・ボク回収されてないんだけど」
衛は混乱したように周りをキョロキョロと見回した。
ん、と小さく唸り、千影が眉を顰める。
「・・・・・・・・・・・・そう云えば・・・・・・伝えておくのを忘れていたよ・・・・・・私が悪かった・・・・・・すまない・・・・・・」
顎に手を当て、まるで探偵の考える時のポーズの状態で、思い出した千影は謝罪した。
四葉はそんな考えるポーズが似合う千影に見惚れた。
「き、気にしなくて良いよ。ほら、何か問題があったわけじゃないし!」
衛は手をブンブン振りながら必死にフォローする。
「そうかい・・・・・・なら安心したよ・・・・・・」
微笑む千影を見て、衛自身も安心した。
「じゃあボク、自分の部屋から持ってくるね」
「ええ、いってらっしゃい、まも」
咲耶が許可の言葉だったかのように、衛はすぐさま部屋を出ていき、リズム良くトントンと階段を登っていった。
「じゃあ、回収してあったプレゼントは一旦皆に返すので、其の後にクジのペア同士で交換してください」
可憐は咲耶の背負っている袋から三つプレゼントを取り出し、其々の持ち主に返していく。
袋を下ろし、咲耶も同じように配り始める。
そして、可憐、花穂、咲耶、の六人、丁度半分に返し終えた時、衛は戻ってきた。
「はい、さくねえ」
そう云い、蒼い包装紙に包まれたプレゼント差し出した。
咲耶は包装紙の端を摘み、衛の胸にポンと返す。
「何云ってるのよ、まも。今返してるんだから、私に渡さなくて良いのよ」
「あ・・・そっか・・・」
咲耶は苦笑した。



「それじゃあ、クジで同じ色を引いた相手を探してください」
もうすっかり進行役になった可憐が皆に云った。
其の間、咲耶はくじを回収しながら、持ち主にプレゼントを返していく。
「クジ、黄色の人は?」
「わたくしです」
手を上げた鞠絵に、咲耶はメリークリスマスと云いながら、プレゼントを返した。
「もう一人は?」
「あ、姫ですの」
亞里亞の顔を撫でながら微笑んでいた白雪は、ハッとなりながら言葉を返す。
咲耶が白雪にプレゼントを返すと、鞠絵は白雪の前に来て、自分の持っているプレゼントを渡した。
「メリークリスマス、白雪ちゃん」
「メリークリスマスですの、鞠絵ちゃん」
白雪に抱きついていた亞里亞は、白雪がプレゼントをあげる様子を羨ましそうに見つめていた。
「亞里亞には?」
「亞里亞ちゃんには他に用意してありますから、心配しなくても大丈夫ですのよ」
「わーい」
亞里亞は再び白雪に抱きついた。



「みんなー、写真撮るよー!」
花穂が古臭いポラロイドカメラを手にしながら、皆に呼びかける。
「此れさ、レンズの位置が少し左に寄ってるから、指入らないように気を付けてね」
鈴凛が云うと、花穂は手元を見た。
「うん、分かった。ところで・・・シャッターって何処?」
「え・・・此処だけど・・・本当に大丈夫?」
「大丈夫だよぉ」
全く信頼性の無い返事をしながら、花穂はファインダーを覗いた。
「・・・・・・フラッシュって如何すれば良いの?」
「え・・・えっとね、此処を押してからシャッターを押せば良いんだよ」
本当に大丈夫だろうか。
鈴凛は此の上なく心配だった。



「さくねえは何色だった?」
「え・・・ちょっと待って・・・まだ引いてなかったわ・・・」
プレゼントを返している途中にソファの後ろを通り掛った咲耶に、衛は痺れを切らして問う。
衛に急かされながら、咲耶は箱に残ったクジを出した。
「ん・・・赤色ね」
咲耶はソファの背凭れから身を乗り出し、クジを衛に見せた。
「えっ?えっ!?やった、やった!さくねえと同じ色!ほらっ!」
衛はポケットに隠しておいたクジを取り出し、咲耶に見せる。
そして、咲耶の手にしたクジを見て直ぐに、衛は抱いていたプレゼントを両手で勢い良く差し出す。
「はい、プレゼント!!」
「まだ全員にプレゼントを返してないから、後で、ね」
嬉しそうに騒ぐ衛に呆れながらも、そう云った咲耶は嬉しそうに微笑っていた。



・・・其の横で。
「い、良いんでしょうか・・・」
「イカサマしても楽しければ良いのデス」
「ふふっ、そうですよね」
苦笑しながら問う春歌に、咲耶と衛が引き合うように仕向けた四葉はハッキリと云い切る。
鞠絵も四葉に同意した。
「おや・・・・・・四葉ちゃん・・・・・・写真を撮るらしいよ・・・・・・向こうを・・・・・・」
「はい、チーズ」
花穂の聲の後に、ガシャンやら、パキンやら、様々な音を立てながらカメラのシャッターが切られた。
「見た方が良いんじゃないかな・・・・・・・・・もう遅いが・・・・・・」
「え、何がデスか?」
「いや・・・・・・何でもないよ・・・・・・」



「って・・・皆此方見てよぉ・・・」
花穂は寂しそうに嘆く。
「姫達は見てましたのよ」
「亞里亞も・・・」
「えへへ、ありがとう」
花穂は出てきた写真をカメラから抜いた。
「そうそう、カメラは私に渡してね」
そう云い、鈴凛は花穂からカメラを受け取る。
そして鈴凛は絶句した。
よほど変な操作をしない限り割れない筈の、カメラのシャッターの電球が割れていた。
何て危ない・・・
「流石花穂ちゃん、ですわね」
春歌ちゃんが他人事のように微笑った。
「あはは・・・はぁ・・・」
花穂ちゃんに機械は合わないか・・・
鈴凛はカメラから電球を外し、テーブルの上に置いた。



花穂が鈴凛にカメラを渡した直後、可憐が花穂にプレゼントを返しに来た。
「はい、此れは花穂ちゃんのプレゼントだよね」
「うん、そうだよ」
「そう・・・其れと・・・」
可憐は花穂にプレゼントを渡しながら問う。
「もしかして花穂ちゃん、緑?」
「えっとね・・・うん」
花穂はギュッと握った自分のクジを見せた。
すると、可憐も同じようにクジを見せる。
「うふふっ、じゃあ、可憐とペアだね」
「えっ!?本当!?」
「ええ。はい、メリークリスマス」
「ありがとう・・・メリークリスマス、可憐ちゃん」
可憐の差し出すプレゼントを受け取り、お礼を云いながら花穂は自分のプレゼントを渡した。
二人とも数秒無言で、貰ったプレゼントを大切に抱き締める。
「花穂ちゃーん、出来上がった写真見せてくださいですの」
「うん、ちょっと待ってね」
自分を呼ぶ白雪の方を向いてそう云い、花穂は可憐の方に向き直す。
「ありがとう」
「どういたしまして」
ただ一言ずつ言葉を交わすと、花穂は白雪の方へ向かった。



「ふえぇっ、左上に指入ってるしー!」
徐々に真っ黒からカラーに変わっていく写真を見た花穂は悲鳴をあげた。
「か、花穂ちゃん、泣かないで!こう云う方が花穂ちゃんらしく撮れてるよ!」
凹む花穂に衛がフォローをする。
・・・今のはフォローになっていないだろう。
そう思いながら、鈴凛は今日何度目か分からない溜め息を吐く。
「ヒナにも見せてくーださい!」
そう云いながら、雛子は花穂の手から引っ手繰るように写真を取った。
「あっ」
「四葉も見たいデス」
花穂が小さく聲をあげたのも構わず、四葉は雛子の頭の上から写真を覗き込んだ。
同時に、四葉が固まった。
「・・・・・・チェキー!!四葉が鼻ほじってるように見えるデス!!」
「よ、四葉ちゃん・・・・・・ぷっ・・・」
鈴凛は最初は苦笑したが、覗き込んでみると本当にそう見えたので肩を揺らして吹いた。
「自分は何の前触れもなく人の事撮って来るくせに・・・」
皆の持っているクジの色を確認しながら、咲耶が呟く。
「鈴凛ちゃん、笑うなんて酷いデスよ!」
「あー、ゴメンゴメン。フフッ」
「ゴメンに誠意が無いデス!」
「はいっ、申し訳御座いませんでした」
「其れで良しデス!」
ふふっ。
四葉と鈴凛は同時に吹き出した。
「ねえねえ、此の写真に文字書こーよー」
「『メリークリスマス』が良いよね。英語で」
花穂の提案を聞き、可憐は自室へペンケースを取りに行った。
花穂と衛と鈴凛と四葉はテーブルに置かれた写真を囲んだ。



「ヒナも早くプレゼント交換したい〜!」
雛子が白い袋を引っ張り、咲耶に訴える。
「はいはい。雛子ちゃんは何色?」
咲耶は袋を漁りながら問う。
「青なの!」
「あ、亞里亞も・・・」
白雪が鞠絵から受け取ったプレゼントを羨ましそうに見つめていた亞里亞が小さく手を上げた。
「えっと・・・亞里亞ちゃんのが此の大きいので、雛子ちゃんが此れよね。ハイ」
二人は其々受け取ると、相手の物と交換した。
「ジュワイユーノエル、雛子ちゃん」
「ふ、フランス語デスか!?」
写真を見ていた筈の四葉が突然飛び上がった。
何処から取り出したのか、其の手にはテープレコーダーが握られている。
「あり?千影ちゃん、今の如何云う意味?」
亞里亞のフランス語の意味が分からなかった雛子は、ソファに座っている千影に訊いた。
「クリスマスおめでとう・・・・・・と云う意味だよ・・・・・・」
千影が答えると、雛子は納得し、亞里亞に向きなおした。
「ジュワイユーノエルなの、亞里亞ちゃん」



「クフフゥ〜♪流石千影チャマ!博識デス!」
写真グループから抜けてきた四葉は千影の横に座る。
「ああ・・・・・・・・・誉めてくれてありがとう・・・・・・四葉ちゃん・・・・・・」
千影が頭を撫でると、四葉の顔がはにかんだ。
「亞里亞ちゃんがフランス語を話すと格好良いですわね」
「ええ、そうですね」
「でも、違和感の方が大きいデスよ」
春歌、鞠絵、四葉は其々亞里亞のフランス語について述べた。
其の会話を聞いたのか、写真グループにいる鈴凛が振り返った。
「四葉ちゃんだって英語ペラペラ喋ってるじゃない。見かけによらず。ユーキャンスピークイングリッシュ」
「まあ、そうなんデスけどね」
鈴凛が笑いながら云うと、四葉も笑った。
千影も、鞠絵も、春歌も微笑んでいた。



「メリークリスマスって、どう書くんだっけ・・・?」
文字を書こうとしてペンを持ったは良いが、花穂は綴りが分からなくて止まっていた。
「『Mery Crismas』じゃないの?」
「えっと・・・『Mery・・・』」
衛が答えると、花穂は即座に書き込み始めた。
「何云ってるの・・・『MerryChristmas』よ」
「えっ!?」
何時の間にか自分の横にいた咲耶の言葉に、衛は冷や汗をかいた。
「あ、でも此のペンじゃ写真に書けないみたい・・・」
花穂の言葉を聞き、先程ペン先がなぞった筈のところに何も後が残っていないのを見て、衛は安堵した。
「チェキチェキチェキー!!お困り時は四葉にオマカセアレ!!」
ソファグループにいった四葉は再び写真グループに戻ってくるなり、クルクルと虫眼鏡を回しながら云った。
「うん、お願いするね、四葉ちゃん」
四葉は、むーっ、と唸りながら写真をジッと虫眼鏡越しに見つめ始める。
「なるほどチェキほど、此の写真には修正ペンなら書けますね・・・」
「じゃあハイ、修正ペン」
「どうもデス」
可憐から修正ペンを受け取り、花穂が座って居た場所に座った。
「チェキチェキ〜・・・『Merry Christmas!』っと・・・・・・此の修正ペン、出が良いデスね〜・・・」
サッサと書いていく四葉を見ながら、雛子が、はぁ、と溜め息を吐いた。
「四葉ちゃん、カッコイイなー。ヒナも英語書けるようになりたいな」
「今度色々教えてあげるデスよ。ハイ、完成デス」
「じゃあ、一緒に花穂にも教えてくれる?」
「ふっふ〜ん、勿論良いデスよ」
四葉はクルクルと修正ペンを回しながら、得意げに胸を張った。
「衛・・・」
咲耶が少し低めのトーンで話し掛けると、衛は少々身構えた。
「えっ、な、何・・・?」

「今度英語教えてあげるわね」
「え・・・うっ、うん!ありがとう!」
咲耶の視線は衛に向いていなかったが、衛は真っ直ぐに咲耶を見つめていた。



「プレゼントの交換は終わりましたか?」
可憐が呼びかけると、半分の人数の動きが一瞬止まった。
プレゼント交換をし終えたのは、鞠絵と白雪、亞里亞と雛子、花穂と可憐だけだった。
「えっ・・・と、紫は誰?」
「ワタクシですわ、鈴凛ちゃん」
春歌が手を振る。
鈴凛がプレゼントを持ってソファに近付くと、春歌はソファから立ち上がった。
「メリークリスマス、鈴凛ちゃん」
「メリークリスマス、春歌ちゃん」
和服とチャイナ服で日中同盟って感じデス。
四葉は二人を見ながらそう思ったが、咲耶につっこまれるので思うだけにした。
其の時、咲耶が四葉の隣に座った。
「四葉ちゃん今、日中同盟、とか思ったでしょ?」
「な、何故に分かったデスか!?」
オーバーリアクションで驚いた四葉は手を大きく振る。
千影が迷惑そうに躰を傾けて避けた。
「顔に出てたから」
サラッと云う咲耶に、四葉は訝しそうな顔をした。
「本当デスか・・・?」
「嘘よ。でも、私もそんな下らない事思ったから、もしかしたら、と思ってね・・・」
「え・・・?」
「私って結構四葉ちゃんと似てるのよ。ほら、其れよりもプレゼント交換しなくて良いの?」
咲耶は四葉を立ち上がらせ、背中を押した。
「確認しなくても、相手はあと一人しか残ってないわよ?」



「さて・・・」
咲耶は立ち上がると、プレゼントの包装紙を開き始めているグループと混ざっている衛へ歩んで行く。
「衛」
咲耶が名前を呼ぶと、衛はすぐさま駆けつけた。
瞬間、咲耶には世界が二人だけになったように思えた。
「さくねえ。はい、プレゼント」
「・・・ありがとう、まも」
咲耶は自分の腕と、受け取ったプレゼントを、数秒眺めた。
姉妹が十二人になって、初めてのクリスマス。
今まで以上に楽しい。
そして、今まで以上に疲れた。
今日は忙しくて、あまり衛を構ってあげられなかった。
だから、サービスしてあげようかな。
衛の為だけではなく、自分の為にも。
「・・・・・・如何したの、さくねえ?」
「ん・・・ちょっと、ね・・・」
心配そうに顔を覗きこむ衛
「・・・はい、プレゼント」
「うん、ありが・・・」
衛の言葉は最後まで紡がれなかった。
咲耶の其の行為は驚くほど自然で、当事者達を抜かした十人中、気付いたのはたったの三人だった。
「衛。メリークリスマス」
「うあ・・・め、メリークリスマス・・・さくねえ・・・」
衛にはそう云い返すので精一杯だった。



「サービス精神旺盛だね・・・・・・」
隣で『ポポポッ』と顔を赤らめている春歌を横目に、千影はふっと呟いた。
すると、千影の視界が急に遮られた。
「だ、だ〜れだ!」
「・・・四葉ちゃん・・・・・・何の真似だい・・・・・・?」
何の迷いもなく千影が答えると、視界は再び開かれた。
「あぅ・・・やっぱり背後に立たれるのは厭でしたか?」
「ああ・・・・・・厭だね・・・・・・」
「じゃ、じゃあ、怒ってますか?」
「いや・・・・・・怒ってないよ・・・・・・」
四葉は千影の返答に安堵し、左胸に手を当て、三回深呼吸をした。
「ち、千影チャマ!四葉は千影チャマに、プレゼントを差し上げたいと思うデス!!」
「奇遇だね・・・・・・私もそう思っていたところだよ・・・・・・」
千影はわざとらしく云った。
「た、確かにそうなんデスけど〜」
「何を緊張しているんだい・・・・・・?・・・ほら、プレゼントだよ・・・・・・其れとも・・・・・・キスでもなければ満足がいかないかい・・・・・・?」
何の緊張も躊躇いもなく、千影はプレゼントを差し出す。
四葉は其れを受け取り、背中に隠していた自分の用意したプレゼントを初めて千影の視界内に持って来た。
「あぅ・・・分かりました。決断しました。はい、粗品ですがどうぞ懐にお納めくださいデス!」
バッと差し出し、千影が受け取ると同時に四葉はプレゼント開封組に加わっていった。
「・・・・・・粗品・・・?」
やり過ぎたか・・・
自分のあげたプレゼントを開けている四葉の背中を見つめながら、千影は聲を殺して笑っていた。



花穂から貰った髪飾りを着けた可憐は、プレゼントを開け終えた皆へ向かって云った。
「プレゼント交換も終わりましたので、此れで今年のクリスマスパーティーは終わりにします」





FIN


クリスマスプレゼント用小説でした。
イラストとリンクしています。
最初は千影、亞里亞、咲耶視点の三話だったのですが、あまりに伏線が多くなってしまったのと、全員平等に出すのが困難になってしまったのでボツにしました。
が、いずれ【完全犯罪】内の作品として書きたいと思います。
三人称と全員登場と云う、二つもの弱点でしたが、可能な限り頑張りました。

クリスマスパーティー以降の話もあります。
此方の方が出来が良いです。
限定公開中は転載可でしたが、現在は不可。

     

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送