1月19日 |
Platonic Love 【千影×衛】
今宵は・・・満月か・・・
こんな夜は血が騒ぎ蠢く。
君を手に入れろと、君を壊せと、躰の奥から囁き掛ける。
君は誰を愛している?
おそらく私ではなく、そして私の中で最も尊敬する者。
そうか・・・彼女か・・・
私は君を、最も興味のある君を手に入れたい。
だが、君は望んでいるか?
彼女は望むか?
・・・いや、違う。
人間が有する人形は一つで充分だ。
君には彼女が、彼女には君が、最もお気に入りの人形として存在するのだろう。
私は既に人形を有している。
其れは古く、脆く、儚く、曖昧で不完全な人形。
私の中だけに存在し、消して消せない存在。
しかし、私は其れを否定している。
・・・違うな。
其れから、逃げている。
私は常に完全なる者を求めている。
其れでも、私の中の私が古い人形を求めていたとしても、私は求めていない。
其れは、最も尊敬している彼女でもない。
求めているのは君だ。
未熟な躰、不安定な精神、下らない理性、其れを押し潰す劣等感。
そして、誰にでも降り注ぐ事が可能な愛情。
君は不完全であり、完全だ。
私の求めている者であり、必要ではない者。
人間の全てはその者の見た物、聞いた物、感じた物だ。
絶対矛盾の世界であろうと、其の者が肯定するのならば当然な世界となる。
逆に、完全な物であろうと、完全を拒む者からは拒絶の対象である。
私が求める者は、不完全な物。
君は完全なる失敗作だ。
さあ、手を取るんだ。
甘美な世界で、一生と永遠の差を見せてあげよう。
幾ら純粋で透き通った物も、積み重なればやがて濁る。
完全なる透明など無い。
完全な物など存在しない。
存在してはいけない。
純粋すぎる其れは、多くの物を手に入れられるだろう。
しかし、逆に其の他の全ての物に破滅を導くだろう。
此の世に生を受けたのと同時に死が待っているのと同様に。 |
12月21日 |
REVERSE EMPEROR†FORTUNE 【千影×四葉&衛×四葉】
「四葉ちゃん・・・起きてる?」
「起きてますよ」
「今日は如何したの?」
「・・・何がデスか?」
「何時もは千影ちゃんと・・・その・・・一緒に寝てるじゃない?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「だ、だから・・・さ」
「・・・千影チャマは・・・四葉の事が嫌いなんデス」
「・・・え?」
「四葉の事、煩い女の子だって思ってるんデス」
「・・・何か云われたの?」
「ハイ・・・あまり、私に執着しない方が良い・・・って・・・」
「ほ、本当に・・・?」
「四葉の云ってる事、嘘だと思いますか?」
「そ、それは・・・」
「良いんデスよ。日本に来て、家族が増えたから浮かれていたって・・・分かってるもん」
「違うよ・・・・・・それは・・・違うと思う」
「何でデスか?」
「ボクだって四葉ちゃん達が来た時は浮かれてたよ。勿論、千影ちゃんも・・・嬉しかったに決まってる」
「・・・・・・そう思いますか?」
「うん」
「ありがとう・・・ございます」
「・・・・・・・・・うん」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ねえ、四葉ちゃん?」
「ハイ?」
「千影ちゃんの事嫌いなの?」
「そっ、そんな訳ありません!」
「うん・・・そうだよね。だったらさ、千影ちゃんも四葉ちゃんの事、好きだと思うけど」
「千影チャマが四葉の事を・・・?」
「そうだよ。あの千影ちゃんが四葉ちゃんの気持ちに気付いてない筈は無いよ」
「あ、あはは、そうデスよね・・・」
「千影ちゃんはちゃんと応えてくれてるよ、四葉ちゃんの気持ちに・・・」
「・・・・・・うん」
「だからこそ・・・四葉ちゃんが好きだから、そんな事云ったんだよ。絶対」
「・・・如何して・・・そう云う事、云ってくれるんデスか?」
「千影ちゃんは、四葉ちゃんが自分に甘えてばっかりじゃいけない、と思ったからとか」
「いえ、そうじゃなくて・・・」
「・・・え?」
「如何して、まもチャマは四葉の事慰めてくれるんデスか?」
「如何して・・・って・・・姉妹だからに決まってるだろ?」
「そう・・・デスよね」
「千影ちゃんも、四葉ちゃんの事、同じ風に思ってるよ」
「・・・・・・ありがとうございました」
「ふふっ・・・どういたしまして」 |
12月20日 |
CHARIOT†LOVERS
【咲耶×衛】
気付かないの?愛情を。
私の事、ちゃんと見てる?
言葉や態度じゃ信じられないわよ。
両方纏めて貴女を頂戴。
ミスは許されないステージ。
貴女への笑顔、絶やさずに。
だけど・・・
実は私の方こそココロの準備がまだなのよ。
コンティニューを求めてる。
気付いてよ。此の気持ち。
貴女しか見えてないよ。
ボクの持っているモノ全部あげるから。
求めてばっかじゃ始まんないよね。
今から反撃始めるよ。
勇気出して気持ち、繋ごう。
それでも・・・
貴女に告白出来ても、ふられちゃうのは絶対嫌だ。
ゲームオーバーは逃れたい。 |
12月19日 |
LOVERS†DEATH
【咲耶×衛】
|
大好きだよ。
何度云い掛けただろう。
強い炎に手を入れるかのように其れを怖れて、
何時も言葉は消えていく。
日に日に強くなっていく愛情。
嫌われる事を怖れて、
それでも・・・
此の気持ちが掴まえられない。
・・・貴女は眩しすぎて見えないよ。
・・・ボクは見せて貰って無いから、見ないんだ。
・・・貴女の気持ち。
・・・そう、ボクも貴女の気持ちから逃げていた。
ボクが貴女に近づけば・・・
貴女はボクを受け入れてくれるの?
・・・当たり前だよ。
だって・・・ |
大好きよ。
何度云う機会を逃しただろう。
粉雪に似て触れたら消えてしまいそうで、
何時も言葉が出ない。
日に日に積もっていくもどかしさ。
好かれる事を求めて、
それでも・・・
其の気持ちを掴まえられない。
・・・其れは貴女が私の方を向いていないのよ。
・・・何を?
・・・私は自分の気持ちから逃げていた?
・・・そうね・・・
貴女が追いつくまで私が待てば・・・
貴女は私へ近づいてくれる?
・・・ええ、勿論よ。
だって・・・ |
貴女が好きだから・・・ |
12月18日 |
REVERSE HIEROPHANT†REVERSE CHARIOT【四葉×衛】
『ボクがさくねえの事、好きだって・・・やっぱり分かるよね?』
うん、だってあからさまだもん。
『四葉ちゃんは千影ちゃんが好きなんだよね?』
そうデス・・・よ。
『四葉ちゃんもボクの事云えない位、あからさまだよ』
そう・・・なんデスか?
『うんうん、そうだよ。ボク、四葉ちゃんの事応援するからね!』
え・・・?あ、ありがとう・・・ございます・・・
『だからさ、四葉ちゃんもボクの事応援してくれる?』
それは・・・・・・勿論デス!
『ありがとう。ねえ、此れってボク達だけの秘密にしようね』
・・・如何してデスか?
『如何してって・・・ほら、ボクはさくねえに好きになってほしい。これは分かるよね?』
・・・ハイ。
『だから、さくねえをボクの力でボクの事を好きにさせたって思わせたいんだ!』
・・・分かるような、分からないような気が・・・します。
『だから、ね?』
・・・はい!四葉とまもチャマだけの・・・秘密デス!
『うん、ありがとう』
・・・・・・まもチャマ、何時も優しくしてくれて笑顔をくれるけど・・・
一つだけ勘違いしています。
四葉が好きなのは千影チャマじゃなくて・・・
確かに千影チャマもミステリアスで、格好良くって、チェキし甲斐があります。
でも・・・でもね・・・
本当に・・・本当に愛しているのは・・・・・・・・・ |
12月13日 |
REVERSE CHARIOT†REVERSE SUN 【咲耶×衛】
前を見れば、貴女が居る。
階段の上でボクの事を手招きして呼んでいる。
ボクは階段を駆け上がる。
すると、貴女はボクが登った段数だけ階段を上る。
そしてまた、手招きをする。
ボクは置いて行かれないように貴女を追いかける。
ボクが疲れて休んでしまうと、貴女は其の度に立ち止まって振り返る。
「置いて行っちゃうわよ」とか「だらしないわね」とか、そんな事を云いながらも待っててくれる。
貴女が何時も見守ってくれて、勇気をくれた。
貴女の居ない日々なんて考えた事は一度も無かった。
考えたくも無かった。
ボクは貴女が居るから今のボクで有り続けられる。
貴女がボクの階段へ招いてくれたから、今のボクが有る。
ボクが目指しているのは、ボクの階段の上に待って居るモノじゃなくて、貴女なんだ。
貴女がボクの目標。
ほら・・・今日も其処(貴女)まで登ろう。 |