| 千影 | 「白雪ちゃん………いるかい………？」 |
| 白雪 | 「はーい、千影ちゃん何かご用ですの？」 |
| 千影 | 「ああ…………さっきの夕飯の事で、ね………」 |
| 白雪 | 「素敵でしたの。量がいっぱいあって姫、食べきれるかちょっと不安だったけど…」 |
| 千影 | 「すまないね………皆で作ってたらいつの間にかあんな量に………」 |
| 白雪 | 「でも、皆の愛情たっぷりで美味しかったから、食べきれましたの♪」 |
| 千影 | 「本当に………美味しかったかい………？」 |
| 白雪 | 「本当ですの。お料理を作ってもられる側になるのも倖せで嬉しいんですのね」 |
| 千影 | 「なら………良かった………」 |
| 白雪 | 「味の心配をして、姫を訪ねて来たんですの？ムフン、千影ちゃんったら可愛いですのね♪」 |
| 千影 | 「そ、そうか………なら………良いのだけど………」 |
| 白雪 | 「何かあったんですの？」 |
| 千影 | 「あ………いや………私が別の事に使う予定だった液体が………ちょっと見当たらなくてね………」 |
| 白雪 | 「………え"……」 |
| 千影 | 「もしかしたら……………今君が想像している事になっているかもしれないと思って………」 |
| 白雪 | 「ででで、でも姫何ともないですから平気ですのっ！」 |
| 千影 | 「まあ………そうみたいだね………安心したよ………」 |
| 白雪 | 「あ、そうそう、千影ちゃん」 |
| 千影 | 「なんだい………？」 |
| 白雪 | 「今日のお夕飯、千影ちゃんはん何を作ったんですの？」 |
| 千影 | 「ああ、それは………………………………………」 |
| 白雪 | 「ど、如何したんですの…？」 |
| 千影 | 「…………思い出せない………そもそも私は………料理に何か手を加えていただろうか………」 |
| 白雪 | 「じゃあ、皆がお料理作っている間は何をしていたんですの？」 |
| 千影 | 「ふむ…………あぁ、思い出した………亞里亞ちゃんや雛子ちゃんが………包丁や跳ねた油で怪我をしないように………一緒におままごとをやっていたような気がする………」 |
| 白雪 | 「千影ちゃんがおままごと……どんな役でしたの？」 |
| 千影 | 「子供の役だ………」 |
| 白雪 | 「そ、想像出来ないですの…」 |
| 千影 | 「まあ………そうだろうね…………小さい頃の私を覚えているのは………咲耶くんか兄くんくらいじゃないかな………」 |
| 白雪 | 「羨ましいですの……姫は千影ちゃんのお料理の好みくらいしか知らないんですのね…」 |
| 千影 | 「でも………白雪ちゃんはいつも………美味しい料理を作ってくれるだろう………？私にとって………君は様々な意味で………母親のようなものだよ………」 |
| 白雪 | 「ね、ねえさまの千影ちゃんにそう云われると…何だか不思議な気持ちでドキドキしちゃうんですの」 |
| 千影 | 「フフッ……………あぁ、私は此れから………無くなった液体を探してくるので………失礼するよ………」 |
| 白雪 | 「はい。今日は姫の為に色々有難う御座いました。見付かるように頑張ってくださいですの」 |
| 千影 | 「そう、だね…………それでは………また………来世………」 |
